待降節の黙想と回心のためのしおりを配布します

2020年12月12日

カトリック垂水教会 信徒の皆様

担当司祭:林 和則

待降節の黙想と回心のためのしおりを配布します

♰主の平和
 11月28日付けの一斉送信で予告いたしましたように、明日と来週の主日のミサで、待降節の黙想と回心のための参考として頂くためのしおりを皆さまに配布いたします。
 この待降節も四旬節の時と同じく、新型コロナウイルス感染症対策のために黙想会および地区のミニ黙想会を行いません。その代わりとして、しおりを作成いたしました。
 内容は教皇フランシスコが2015年5月24日の聖霊降臨の祭日に全世界に向けて出された回勅「ラウダート・シ~ともに暮らす家を大切に」を要約したものです。「ラウダート・シ」は昨年11月の教皇様の訪日のテーマ「すべてのいのちを守るため」の「テキスト」と言ってもよい回勅です。そして今、コロナウイルスによって一変してしまった世界状況のもとで、私には「預言的な書」になったと思えます。それはこの感染収束後の世界のあり方、一人一人の生き方の転換を指し示す書であると思えるからです。
 しおりの中でも引用しましたが「消費の代わりに犠牲を、貪欲の代わりに寛大さを、浪費癖の代わりに分かち合いの精神を据える、節制の道」という生き方が今、問われているのではないでしょうか。コロナ後の世界が、コロナ前の世界と同じであってよいのか、信仰の眼差しから考えて行く必要があると思えます。
 そのような思いをこめて、しおりの題名を「エコロジカルな回心に向けて」といたしました。本文中にもありますが、それは一般的な「エコロジカル(エコ)」ではなくて、信仰者として生きるための、いわば霊性としてのエコです。
 待降節との関連としましては「自ら『被造物』となられた受肉の神秘、その頂点としての聖体」が黙想のポイントになると思います。

 皆さまにお願いしたいことは、このしおりを待降節のためだけのものと考えないで頂きたいということです。「ラウダート・シ」は感染後においてこそ、より大切な書になってくるからです。終息後、あらためて「ラウダート・シ」を皆さまと一緒に深めていきたいと考えています。そのため、待降節後もこのしおりを破棄することなく、持っていて頂き、できれば原文を読んで頂ければと願っています。

祈りのうちに