四旬節の黙想と回心のためのしおりの配布についてと3月、4月のミサローテーション表

2021年3月6日

カトリック垂水教会 信徒の皆様

担当司祭:林 和則

四旬節の黙想と回心のためのしおりの配布についてと3月、4月のミサローテーション表

♰主の平和
 ミサのご挨拶の中で予告いたしましたように、明日と来週の主日のミサで、四旬節の黙想と回心のための参考として頂くためのしおりを皆さまに配布いたします。
 この四旬節も、新型コロナウイルス感染症対策のために黙想会および地区のミニ黙想会を行いません。その代わりとして、しおりを作成いたしました。
 内容は教皇フランシスコが2020年2月2日の主の奉献の祝日に全世界に向けて出された使徒的勧告「愛するアマゾン」をもとにしつつ、霊的生活の回心の参考となるようにと私が独自にまとめたものです。ただ、この勧告は「アマゾン」という現実に存在する土地に住む先住民の悲惨な現状と自然破壊に対する教皇の思い(怒りに近いものです)からの全世界の人びとへの「勧告」です。それを私が「霊的問題」に置き換えてしまい、現実の問題から目を背けていると思われる方がおられるかも知れません。短いしおりにまとめなければならない限界を認めつつ、あくまでもこれは「愛するアマゾン」から私が得た霊的インスピレーションにすぎないものとして、霊的回心のための参考として読んでいただくようにお願いします。ですから「愛するアマゾン」の「要約ではない」ということを念頭に置いて読んで頂きたいと思います。
「愛するアマゾン」にこめられたフランシスコのメッセージを受け止めるためにはぜひ、「愛するアマゾン」本文を読んでください。この勧告は回勅「ラウダート・シ~ともに暮らす家を大切に」の続編といってよいものです。エコロジカルな回心を人類に促すために、現実の世界に於いてそれがもっとも必要とされている「アマゾン」が、フランシスコの「アマゾン(そこに住む人びとを含めた)」への熱い愛情をもって取り上げられています。
 そして「愛するアマゾン」にも、人類がコロナ後をどのように生きていけばよいかということについての預言的なメッセージがあります。それをひと言でまとめるならば、「愛の文明」ということになると思います。

 3月と4月のミサローテーション表を発送いたします。この表の中において4月3日の復活徹夜祭のミサの参加が「75歳未満」となっていることに驚かれる方が多いと思います。
 これはコロナ対策として、復活徹夜祭のミサをどのようにすれば人数制限が可能かを熟考した結果なのです。復活徹夜祭のミサは夜間、一度だけしか行うことができず、地区割による人数の分散ができません。また抽選制による整理券、人数制限をして定数を超えた場合は入堂をお断りするなども考えましたが、いずれも完全な制限は困難で「お断り」によってトラブルや、不快な思いをさせてしまう事態が生じる可能性が高いと思えました。
 そのため、夜間ということもあって、いわゆる「後期高齢者」の方がたにご遠慮をお願いすることになりました。一年間の典礼の頂点である復活徹夜祭への参加を断念していただくことは誠に申し訳ありませんが、ご理解をお願いいたしたく、よろしくお願いします。

祈りのうちに

教区からの新たな通達(第10次)とそれに基づく対応について

2021年1月16日

カトリック垂水教会 信徒の皆様

担当司祭:林 和則

教区からの新たな通達(第10次)とそれに基づく対応について

♰主の平和
 政府が大阪、兵庫にも緊急事態宣言を発出したことを受けて前田大司教様は1月13日付けで、第10次となる「新型コロナウイルス感染症にともなう措置」を全小教区にFAXで発信されました。原文の一部を省略(垂水教会と直接の関わりのない箇所)して、以下に掲載いたします。

 なお、前文に当たるミサの必要性についての説明は、ミサのみでなく、教会の存在する意味、信徒が教会に集まる意味についての説明にもなっています。よく読んで、黙想することをお勧めします。

 『降誕節を終え、典礼歴は年間の季節に入りましたが、大阪教区内の大阪府と兵庫県に対して政府は緊急事態宣言を発令しました。皆様とともにこの危機を乗り越えてまいりたいと思っています。

 新型コロナウイルス感染症に関する司教協議会の「カトリック教会における新たな感染症発生時のガイドライン」(以下「ガイドライン」)には、緊急事態宣言が発令された場合は「会衆が参加するミサの中止」と述べられています。

 しかしながら、今回の緊急事態宣言ではイベント開催について、最大5,000人かつ収容率50パーセント以下としており、小教区におけるミサについて皆さんにお願いして来た対策の範囲内です。

 また、なにより教会にとって主日のミサは、不要不急の集まりではなく必要なことであることを思い出してください。昨年8月15日、聖母の被昇天の祭日に典礼秘跡省長官のロベール・サラ枢機卿は、教皇フランシスコに承認された全世界の司教協議会会長宛て書簡「喜びをもって聖体に戻りましょう」を発表しましたが、その中で次のように述べています。

  • わたしたちは、主のことばなしに生きることはできず、人間性と、わたしたちの心に宿る善と幸福への欲求を完全に実現するキリスト者であることもできません。それは、典礼祭儀の中で形をなし、今日、心を開いて耳を傾ける人々のために神によって語られて生きたことばとなるものです。
  • わたしたちは、十字架のいけにえに参加することなくキリスト者として生きることはできません。この十字架のいけにえにおいて、主イエスは、罪のために死んだ人類を自らの死によって救うために、惜しみなくご自身をお与えになりました。贖い主は人間性をご自分と結びつけて御父のもとへと導き、十字架につけられた方の抱擁のうちに、すべての人間の苦しみは光と慰めを見いだします。
  • わたしたちは聖体の宴、すなわち主の食卓なしで生きることはできません。わたしたちは、この世の旅路の喜びと労苦にあってわたしたちを支えるあの天のパンのうちに、肉体、血、魂、神性をもって現存する復活したキリストご自身を迎えるよう、息子や娘、兄弟や姉妹としてこの食卓に招かれています。
  • わたしたちは、キリスト教共同体、すなわち主の家族なしでいられることはできません。わたしたちは、年齢、生い立ち、カリスマ、召命の豊かな多様性の中で、神の子であること、キリストの仲間であること、聖性と魂の救いへの召命と探求を共有する兄弟姉妹と出会う必要があります。
  • わたしたちは、わたしたちの家である主の家なしでいられることはできません。わたしたちが信仰に生まれた聖なる場所、主の摂理的な現存を発見し、堕落した者を抱き上げるいつくしみ深い抱擁を発見した聖なる場所、結婚や修道生活への召命を奉献した聖なる場所、祈りと感謝をささげ、喜びと涙をささげた聖なる場所、そして地上の旅路を終えた愛する者を御父に託した聖なる場所なしではありえないのです。
  • わたしたちは、主の日なしでいることはできません。仕事が続く日々と、家族や社会的責任に光と意味を与える日曜日なしではいられないのです。

 ミサに対するこのような心を共有し、大阪教区としては、政府や自治体がもとめる対策を徹底することが可能である限り、最大限の注意を払いつつミサに集う機会を信者の皆さんに提供したいと思いますので、以下のような措置をお知らせいたします。

  • 小教区での主日ミサについて

    1.  これまで同様の基本対策(手指消毒、マスク着用、換気、連絡先把握、歌わない、発声をなるべく控える、可能なら2メートル少なくとも1メートルの距離をとって座る、などに加えて入堂時に検温をする)を徹底してください。
    2.  ミサの司式者や奉仕者も、ミサ中はマスクを着用します。ただし、聴覚障がい者や高齢者に配慮して、説教台が会衆から2メートル以上離れている場合、説教中はマスクをしなくてもかまいません。
    3.  主日のミサにあずかる義務は、教区内のすべての方を対象に免除しますので、ミサに出席するかどうかは各自でご判断ください。なお、自分の小教区で公開ミサが行われない場合、他の小教区のミサに行くことはしないでください。
  • (省略)
  • ミサ以外の集まりは、緊急事態宣言が発令されている大阪府と兵庫県内の小教区においては、期間中は基本的に中止または延期してください。どうしても必要な場合は、少人数に限ること、飲食をしないことなど感染防止対策を徹底して行ってください。

 自治体の要請を受けての政府による緊急事態宣言の発令であることを重く受けとめましょう。これ以上の感染拡大は、医療崩壊など深刻なダメージを社会全体に及ぼしますから、より一層の危機感をもって生活することが求められています。その中で、必要最小限の教会生活である主日のミサを通して、感染の終息を神に祈り求め、互いに支え合うようにいたしましょう。』

 垂水教会では以上のミサ実施に当たっての対策が十分に取られていると考えられますので、これからも現状の方法でミサを行ってまいります。ただ1(a)の「入堂時に検温をする」は行っていません。けれども据え付け式の検温器がないため、係の人による検温は「密」をもたらす可能性が高いと思われますので行いません。そのため、ミサに来る前に家庭での検温を必ず実行してくださるように改めてお願いします。

 感染の拡大、それによる医療体制のひっ迫が続いています。私たちはキリスト者として「すべてのいのちをまもるため」として、信仰に基づく行動として感染対策に努力していくようにいたしましょう。

祈りのうちに

被昇天の聖母 カトリック 垂水教会