垂水教会は、1942年(第二次世界大戦中)に創立されました。小さな教会堂から始まり、現在の建物(3代目)は1962年に完成・献堂されました。 当時のことをよくご存じの方は少なくなってきましたが、初代主任・福田豊神父様が残された「思い出」話(千里教会機関誌「千里の鐘」)を読みますと、ご苦労が偲ばれます。あと3年足らずで創立80周年を迎えるにあたり、現聖堂内についてご紹介したいと思います。
【父を訪ねて】
今年2月24日(日)のミサ後、熱心に「道行き」を撮影されていた男性がいらっしゃったので、声をおかけし、元々革製であった道行きは劣化し、現在のものはスキャンされた「レプリカ」であることを説明したところ、大変驚かれて、奥様を呼ばれ「これは私の義父が作ったものです」と、持参されていたアルバムを広げて写真を見せてくださいました。白黒写真が整理されて貼られてあり、垂水教会の聖堂内が撮られていました。「道行き」をはじめ「キリスト像」「マリア像」「聖櫃」の写真と実物を見比べながら「すべて義父の作品です」と感激しておられました。
実物の革製の道行きの一部(比較的状態の良い)が信徒会館の廊下に飾ってあるので、ご案内しましたところ、大切に保存されていることに感謝されました。(愛徳カルメル会のマリア像も制作されたそうです)
奥様の父上 松谷健司(まつたにけんじ)さんが、そのすべてを制作された彫刻家だったのです。その今井さんご一家が四国への家族旅行の帰りに立ち寄られたとのことでした。
松谷健司さんは東京徳田(とくでん)教会の信徒で、2017年に98歳で帰天される前に、垂水教会の写真をまとめて整理されていたそうです。(藤原剛 記)