聖なる三日間および復活祭への対応について

2020年4月6日

カトリック垂水教会 信徒の皆様

担当司祭:林 和則

 

聖なる三日間および復活祭への対応について


 

♰主の平和

4月1日の教区からの通達を連絡する書面におきまして「聖なる三日間、復活祭を聖堂での典礼のできない状況にあって、どのように過ごして頂けばよいのか、運営委員会とともに検討し、何らかの提案をしていきたい」とお伝えしました。そのために昨日5日に臨時運営委員会を開催いたし、委員とともに検討いたしましたので、その内容を以下にご報告いたします。

まず上記の4日間(9日~12日)の間、地区別に時間枠を設けて聖堂での聖体訪問と黙想の時間を行うという可能性を考えました。これについては「先に聖堂閉鎖を伝えたばかりなので皆さんの中に混乱や誤解が生じる恐れがある」「一般企業のビルや事務室に入るのでさえ体温の測定がなされている現状の社会の共通認識に照らしてみて不適当ではないか」という疑問が出されました。何よりも「日本の教会では個人としての黙想、観想という祈りの習慣があまりできていないと思える。むしろ今、ミサに与れないこの時期こそ、黙想や観想を通して神と対話する大切さを感じることができるのではないか」という意見に私も委員も大きく心を動かされ、聖堂で何かを行うのではなく、信徒の方がたがご自分の家庭において個人で、また家族でできることを考えて行こうということになり、結果、以下のように決定いたしました。

  1. 現在の状況における聖なる三日間と復活祭を迎えるための霊的な勧め、また聖なる三日間と復活祭をよく迎えて頂くためにそれぞれの典礼の意義についての司祭からのメッセージを、一斉送信とホームページを通して発信します。
  2. 復活祭の当日の朝9時、物理的には離れていても、垂水教会の共同体がひとつになって主の復活を讃えるために「主の祈り」「アヴェ・マリアの祈り」「栄光唱(栄光は父と子と聖霊に、初めのように、今も、いつも、アーメン)」を各自のいる場所で唱えることをお願いいたします。
  3. 聖なる三日間と復活祭の典礼は大阪教区または東京教区がユーチューブを通して中継される予定ですので、それを見て参加し、ご聖体の霊的拝領をすることをお勧めします。くわしくは各教区のホームページをご覧ください。
    大阪教区ホームページ http://www.osaka.catholic.jp
    東京教区ホームページ http://www.tokyo.catholic.jp

1. につきましては明日7日に「聖なる三日間と復活祭を迎えるための霊的勧
め」を、8日に聖木曜日、9日に聖金曜日、10日に復活徹夜祭、11日に復活祭のそれぞれの典礼の意義についてのメッセージを送信していきます。
2. につきましては強制ではありません。あくまでも共同体の皆さんへの呼び
かけです。

聖なる三日間と復活祭の典礼を教会で与れないということは、皆さんにとって大きな心の痛みであることでしょう。けれども、大阪教区や他の教区が決定したこの措置はキリストの隣人愛に基づいているのです。
「こうして公開の形での主日ミサを取りやめているのも、何度も強調してきましたが、自分の身を守るためというよりも、無症状のままで感染源になる可能性があるという今回のウイルス感染の特徴のため、知らないうちに自分が感染源となって、他の人たちを巻き込んでしまうことを避けるためです」
(中 略)
「コロナウィルス感染症の蔓延は、わたしたちに、すべてのいのちを守るためには、自分の身を守ることだけではなく、同時に他者のいのちにも心を配る思いやりが必要なのだということを思い起こさせています。すなわち、すべてのいのちを守るための行動は、社会の中での連帯と思いやりを必要としています」
3月29日四旬節第5主日の東京教区ネット中継ミサでの菊池大司教様の説教です。全文は東京教区のホームページに掲載されています。
昨年11月の教皇フランシスコの訪日のテーマは「すべてのいのちを守るため」でした。今まさに、私たち教会はこの状況の中でそれが問われているのです。

以上