カトリック垂水教会担当司祭:林 和則
10月28日(土)より、基本的に毎月の第4土曜日の10時より11時半ごろまで「新約聖書講座」を開催します。
キリスト教のもっとも大きな特徴は、イエス・キリストという「人格」を通して「啓示」が行われたということです。
神がどのようなお方であるのか、どのような思いを持っておられるのか、それがイエスという人の全人格、その生涯を通して、弟子たちを中心として人びととの人格的交わりを通して「啓示」されたのです。
そのイエス・キリストとの交わりを通して受けた「啓示」を書き記したものが「福音書」です。また、弟子たちの書簡です。すなわち「新約聖書」です。
その「新約聖書」を十分に読まないでは、私たちはキリストを通しての「啓示」を受け止めることはできません。
自分が「何」を信じているのか、その「信仰内容」を理解していなければ、教会に行くことがただの習慣的な活動になってしまい、真の信仰の喜びではなく、人との交わりだけを求めてのことになりかねません。それはイエスが言われた「塩気のなくなった塩(マタイ5:13)」のようなものであるといえます。
キリストを通しての「啓示」を「新約聖書」を通して受け取りましょう。
ただ本来、福音書はその時代の共同体の人びとに向けて書かれた書物です。キリストの再臨が実現する「世の終わり」がすぐに来ると信じていた初代教会の信徒は「未来の読者」を想定して書いてはいないのです。そのために当時の人びとの時代背景や常識などは初代教会の信徒が知っている共通の知識とされて、書かれていなかったり、説明されていないのです。
そのためにそれらの背景や知識を学ぶ必要があります。
私が神学生、また神父となったことによって、教会(=信徒の皆さん)から聖書学を学ぶ機会を頂きました。ですから、そこから得た内容を皆さんに還元したいという思いもあります。
まずは新約聖書の成立に至る歴史的過程、「中間時代」と呼ばれている、紀元前紀元前4世紀後半にアレクサンダー大王の遠征によってヘレニズム文化がユダヤ教に流入し、また大王の死後の混乱の中で翻弄されるユダヤの国の歴史を皆さんと一緒に学んでいきたいと思います。
当講座は当教会の信徒ではなくとも受講できます。受講料は無料です。途中で受講を取りやめても、まったく構いません。
申し込みは当教会の電話番号078-707-4434にお電話ください。留守番電話に替わって緊急連絡先が告げられますので、ご面倒ですがそちらの番号にお電話ください。